子連れ勤務で女性雇用支援 仕事と育児両立 企業生き残りのヒントに


SankeiBiz
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 出産や育児と仕事とをどう両立させていくか-。
多くの働く女性を悩ませる問題に、
支援の手を差し伸べる企業が出てきた。
少子高齢化で働き手が少なくなる中、
女性の雇用促進は、企業が生き残るための
ヒントにもなりそうだ。

 1月下旬、茨城県土浦市で開かれた合同就職面接会。
乳幼児を職場に連れてきて働くスタイルを提唱する
授乳服メーカー「モーハウス」(同県つくば市)の面接担当者を、
スーツ姿の女性が次々と訪れた。
子供が2人いるという土浦市の女性(31)は
「前の職場では子供と離れる時間が長く不安だったが、
一緒なら楽しんで社会に出て行ける」と志望動機を話す。

 つくば市の事務所では、女性スタッフ(31)が
膝に長女(1)を座らせたまま電話を取っていた。
授乳服売り場では、子供を抱っこしながら接客する女性も。
40人を超える社員とパートのうち、
子連れ勤務の女性は15人ほどで、
子供が幼稚園に入るころを境に子連れでの勤務を“卒業”する。

 同社代表の光畑由佳さん(48)は就職などについて
大学で講演する機会がある。
「将来子供は産みたいが、どうすればいいのか」
と悩む女子学生は多いといい、子連れ勤務の話をすると、
「気が楽になった」との感想が寄せられるという。

 光畑さんは「私も独身のときは子供ができたら
仕事人生は終わりだと思っていたが、そうではない。
こういう働き方があると、女性だけではなく
男性にも見てもらいたい」と語る。

 女性が社員の7割を占める資生堂は
1990年以降、育児休業や勤務時間を短縮する制度のほか、
事業所内保育施設などさまざまな支援策を導入した。
その結果、過去10年間で育休の取得者は
2倍以上も増え、2011年度には約1300人になった。

 同社人事部の久保光司課長は
「化粧品を扱う会社にとって、女性の力を
どう発揮させるかは業績に大きく影響する」と話す。
「育児で大変なことがあっても、
会社を選んだときの夢はかなえられると思う。
女性も経営に携わる仕事をしてほしい」とエールを送る。

 ワークライフバランス(仕事と生活の調和)
について報告書をまとめた労働政策研究・研修機構の
池添弘邦主任研究員(労働法)は
「女性の積極的な活用は、
グローバル企業では事業運営の根幹に関わる。
日本で大多数を占める中小企業でも
制度の整備は重要だ」と訴えている。
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