文京区 待機児童解消へ施設増設 「最低限の安全確保を」


東京新聞
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 乳幼児ら子どもの数が増えている文京区は、
待機児童解消に向け、
幼稚園と保育所、学童保育所の整備を進める。
成沢広修区長は三十一日、新年度予算案の発表で
「子育てしやすい街との評価で人口が増えている」と説明し、
三事業に計一億四千六百万円を計上した。 (竹上順子)

 区内のゼロ~四歳児は現在約八千二百人で、
四年で一・二倍に増えた。
昨年までの三年間で保育所定員を四百人増やしたが、
待機児童は毎年百人前後いる。
昨年は、公立幼稚園に入園できなかった
三歳児も九十人いた。

 区は二十三区で初めて、私立幼稚園での
長時間預かり保育のための施設整備に補助金を出す。
三歳児の受け入れを増やす園も助成し、
二十人以上の定員増を確保。
二〇一四年度からは、新たに一園が
長時間預かり保育を始める。

 保育所は、私立認可園を東京メトロ茗荷谷駅前に開設し、
四月からゼロ~四歳児四十九人を受け入れる。
学童保育所は児童館と区民施設に一カ所ずつ開設し、
計八十人を受け入れる。
民間の学童保育所の誘致も一四年度オープンを目指す。

 成沢区長は「対策を進めることで
保育ニーズを掘り起こしているかもしれないが、
待機児童ゼロをめざしていきたい」と話した。

    ◇

 施設増設を歓迎する声がある一方、
区民施設に四月に新設される学童保育所で
「子どもの安全が守られるか不安」との声もある。

 この学童保育は建物七階にあるため
エレベーターを使うが、区によると、
過去に一度、閉じ込め事故が起きている。
トイレも区民施設と共用のため、
近隣の保護者は「不特定多数が出入りでき、
犯罪が心配」として、専用トイレの設置などを区に要望した。

 区は改善策として、エレベーター前に警備員の配置を検討、
トイレには学童保育の職員が付き添うと決めた。
三十代の母親は「増設はありがたいが、
つくればいいと考えず、最低限の安全は
確保してほしい」と話した。
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