行橋市営保育所:定員割れ続く 私立含め、市全体で入園者は200人超過 「利用者ニーズ沿った改革を」 /福岡


毎日jp
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 行橋市営の保育所2園で定員に
満たない状態が続いている。
延長保育がなく、必要な数の
保育士を確保できていないのが原因だ。
一方、私立保育園は希望者が多く、
市全体では定員に対し入園者が約200人超過している。
高まる保育ニーズにどう対応すべきか、
市は有識者らによる検討委を設置し、
公立保育所の改革などを検討している。【山本紀子】

 若い世帯の多い泉地区。
市営の泉保育所の0歳児の定員は6人だが、
3人しか在籍していない。
「希望者はいるが入園をお断りしている状態」と園は話す。
あと3人受け入れるにはもう1人保育士が必要だが、見つからない。
断られた母親たちは子供を実家に預けたり、
働く時期を遅らせるなどして調整している。

 空きがあるのに受け入れられない。
こうした事態は行橋市独特の人員配置で生じる。
育児休暇の明けた母親が年度途中で入園を申し込むため、
0歳児は年度初めは定員を下回ることが多い。
私立は定員いっぱいに増えることを想定して
職員を配置するが、公立は年度初めで
配置を固定化するため、途中入園への対応が難しくなる。

 「午後6時以降の延長保育がなく、園舎も古い」
(市子ども支援課)こともあって、公立は敬遠されがち。
大橋と泉の公立2保育所は定員270人に対し
10年度194人、11年度200人と大きく割り込んでいる。
以前は市内に5園あった公立は2園となり、
保育士の採用も96年春が最後で、
臨時職員でしのいでいるのが現状だ。

 市内で私立保育園2園を運営する、
市保育所連盟の坪井大輔会長は
「公立は、途中入園を見越した職員配置や延長保育など、
利用者のニーズに沿った保育を目指すべきではないか」
と指摘する。

 行橋市は昨秋、市保育園整備等検討委員会を設置し、
保育所の整備をどう進めるべきか審議している。
坪井会長は「市全体で200人超過しているが、
少子化も進むので新園は必要ないと思う。
既存の園の定員を増やし、
公立の受け入れ努力で対応できるのでは」と話している。
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