熟年の読み聞かせグループ誕生 子どもから高齢者まで対応


福井新聞
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 福井県内の中高年が読み聞かせグループ
「福井絵本くらぶ」を結成した。
県社協が開いた昨年7月のボランティア養成講座をきっかけに
毎月の学習会を自主的に続け、1月に本格始動。
今月からは定期的な活動も始めた。
熟年ならではの人生経験を武器に、
子どもや高齢者に物語の魅力を伝えていきたいとしている。

 メンバーは嶺北に住む55~75歳の男女15人。
うち多くが昨年7月の3日間、
55歳以上の社会参加を促す県社協の
「アクティブ・シニア養成支援事業」読み聞かせ編に参加した。
現在代表を務める太田泉さん(55)=坂井市=らが
志願して終了後も練習を積み、
感情の表し方などテクニックを磨いているほか、
幼児教育の専門家からも助言を得た。
9月には県の行事で初披露。
親子らが楽しそうに聞き入る姿に手応えをつかんだ。

 県内に読み聞かせ団体が少なくない中、
同グループは「未就学児から
高齢者まで幅広い年齢層に対応できる」ことを強みに挙げる。
太田代表は「私たちの世代は子育てや孫の世話、
親の介護にも詳しい。
どんな人にも寄り添うことができる」と話す。

 対象者の関心に合わせた絵本の選び方も
図書館司書から学んだ。
他のグループで6年の読み聞かせ経験を積んだベテランは
「絵本は奥深い。最良の一冊を選ぶため
教養を高めないと」と意欲的だ。
高齢者には健康や医療、
栄養に関する絵本も紹介するという。

 1月に県社協ホームページや
公民館の掲示板などで結成を公表し、本格始動した。
各地で広報チラシを配るなど積極的なアピールに努めており、
今月20日からは坂井市春江町の
子育て支援センターで、毎週水曜の
読み聞かせ会を始めた。

 太田代表は「私たちの元気な力を
社会に還元させてほしい。
各施設の行事などいろいろな機会に声を掛けて」
と利用を呼び掛けている。

 現在は県社協が申し込み受け付けの事務局を担うが、
ゆくゆくはグループで自立する。メンバーも募集中。
読み聞かせ場所は今のところは嶺北のみとし、
将来は嶺南にも広げたい考え。

 申し込み、問い合わせは県社協すこやか長寿課
=☎0776(24)2433。
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