「認可保育所入れない」 母ら異議申し立てへ 杉並区に抗議


東京新聞
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 認可保育所に四月から子どもを入所させようと申し込みながら、
「入れない」と通知された東京都杉並区の母親らが
十八日、区役所前で抗議の声を上げた。
保育所不足で希望者の約三分の二の
約千八百人が入所できない状況。
母親らは「異常事態」「区の対応は不適切」として、
二十二日に集団で行政不服審査法に基づく
異議申し立てを区に行う。 


 区が募集した認可保育所の新年度の定員は千百三十五人。
そこに三倍近い二千九百六十八人が応募した。
十四日に入所の可否が通知され、
待機児童になる不安を抱く母親らに戸惑いが広がっている。

 認可保育所に入れない子どもの数は年々増えているが、
区の施設整備は追いつかない。しびれを切らした母親らは
「保育園ふやし隊@杉並」(曽山恵理子代表)を結成。
この日の抗議集会で、異議申し立てを提案した。

 保育を受ける子どもの権利が侵害され、
就労困難で生活が困窮する状況に
区が適切に対応していないとして、違法性を問う。

 保育問題に取り組む「江戸川ワークマム」代表で、
個人で異議申し立てをした経験のある
上田令子さん(47)は「保育の整備は行政の責任。
異議申し立ては数が多いほど行政には
プレッシャーになるはずなので、
あきらめないで出していくことが大切」と話している。

 杉並区の出保裕次保育課長は取材に対し
「保育の整備には真剣に取り組んでおり、
新年度も四カ所の保育所を新設するが、
子どもの人口が予想を上回って増えている。
各保育所に定員を増やしてもらい二次募集するなどの
緊急対応も検討し、今後も引き続き対応する」と話した。
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