国連予想による日本の2100年までの人口推移をグラフ化してみる(2012年子供・子育て白書版、番外編)


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 内閣府は2012年6月5日、2012年版の
「子ども・子育て白書(旧少子化社会白書)」を発表した。
主に結婚関係や子供の要因の観点から
各種統計を収録し、対応する政策などをまとめた白書で、
昨今の子育て問題などを網羅、
あるいは検証できる指標が数多く盛り込まれている。
そこでその中から重要な値や過去に記事として取り上げた内容を
確認した上で、最新の値を反映させ、
現状を把握したり、今後の検証に役立てるデータを構築している。
今回は白書に掲載されていた図表をから
国連発表の一次ソースをたどり、そのデータを元に
日本の将来人口の推移について見ていくことにする

  今回きっかけとなったグラフは白書内
第1-2-5表の諸外国における年齢(3区分)別人口の割合。
ただし今件内容そのものは、
ほぼ同じものが国勢調査経由で過去において記事化済みだった
そこで一次ソースとなる、国連の
【WorldPopulationProspects,the2010Revision
(世界人口の見通し、2010年改訂版)】
(国連事務局経済社会局の人口部局による、
人口統計学的な推計によるデータ)から
【指標データベース(DetailedIndicators)】へアクセスし、
日本の人口における3世代区分
(0~14歳、15~64歳、65歳以上)のデータについて、
2010年以降5年単位で選択可能な2100年分までを抽出。
各種調整を行った上でグラフ化する。

  以前別資料で提示した、日本の人口推移は
2060年までのもの(【2050年には1億人割れ…
日本の人口推移をグラフ化してみる(高齢社会白書(2012年版))】)。
調査機関が異なるため、当然結果も別物になるが、
対比して検証すると興味深い。

  総人口は2050年前後まで漸減、
その後は減少幅を緩やかなものとしていく。
65歳以上の高齢者人口の増加もちょうど
そのあたりでピークを迎え、それ以降は漸減。
このあたりの動きは「高齢社会白書(2012年版)」からの
参照結果とほぼ同じ。
興味深いことに0~14歳の若年層人口は
ほとんど減ることもなく、ほぼ横ばいを続けている。

  世代別構成比で見ても、2050年前後をピークとし、
再びわずかずつだが若年層世代の比率が
増加していくようすがうかがえる。
ただしその足並みはかなり緩やかなもの。

  先の「高齢社会白書(2012年版)」では
データがちょうど高齢者数・率のピーク時までしか
描かれていなかったこともあり、色々と物議をかもしていた。
しかし今グラフ・値を見る限りでは、
論点も色々と変わってきそうだ。

  もちろん高齢化社会対策、
そして「子ども・子育て白書(旧少子化社会白書)」の
テーマにある通り、いかに子育てがしやすい社会を
作り上げていくか、その検証と対策の実施が
急務であることに違いはない。
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