「フォーマル特化」で年商50倍!子ども服通販に意外な穴


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入学式、卒業式、お稽古事の発表会、
七五三、誕生会、結婚式など、子どもでも
フォーマルな服装で出席、参加する場は意外と多い。
では、子ども用のフォーマル服はいったいどこで買えばいいのか。
デパートにあると思ったら、大きな間違い。
実は、そう簡単に販売しているところは見つからない。
そこに目を付けたのが『KAJIN』の林店長だ。KAJINは華人。
世界中の子供達に笑顔の華(はな)を咲かせると思って名付けた
フォーマル子ども服専門店『KAJIN』は、
林氏が自らの子育て経験で学んだことを活かして、
年商50倍のサイトになった。(編集部)

 レースやフリル、コサージュなどがついた、
色とりどりの華やかなドレスに身を包んだ女の子、
蝶ネクタイをしめスーツを着こなして
キリっとした表情を浮かべる男の子……。
フォーマル子ども服に特化した通販サイト『KAJIN』では、
発表会やコンクール、七五三、親戚の結婚式、
入学式や卒業式など、子どもが“晴れ舞台”で着るための
フォーマルウェアを常時1000アイテムほど用意している。

 とっておきの日に、とっておきの洋服を着て、
思い出に残る1ページを作ってほしい――。
それが、店長・林 志英(はやし・しえ)さんの想いだ。

「私自身、17歳と12歳の2人の娘がいますが、
子どもの成長ってあっという間。
だからこそ、子育て真っ最中のお母さんには、
節目のイベントを大切にして、今しか体感できない
貴重な時間を味わってほしいと思っています。
とっておきのフォーマルウェアを身に着けたら、
子どもはもちろん、家族や親戚みんなが嬉しくなって
自然に笑顔がこぼれます。
そのお手伝いができれば幸せです」

欲しいのに、買いたいのに、売ってない!

 『KAJIN』がオープンしたのは、今から13年前の2001年。
「いつかは起業したい」という夢を抱いていた林さんは、
結婚後も会社員として働きながら『KAJIN』を立ち上げ、
しばらく、二足のわらじを履く生活を続けていた。

「『KAJIN』という店名こそ同じですが、
商品のラインアップは、今とは全然違いました。
当時は、アジア雑貨もあればカジュアルな子ども服もあるなど、
いかにも雑多な感じでした。
子どものフォーマルウェアは、
ほんの少し販売している程度でしたね」

 しかし、このフォーマルウェアが、
お客様からのお問い合わせが多く、
商品回転率も他の商品に比べて高かったのだ。

「ちょうど同じ頃、当時、6歳だった娘の
ピアノの発表会で着るためのドレスを、
いくつかのお店を回って探してみたのですが、
全然なかったんです。
欲しいのに、買いたいのに、売ってない。
私と同じように感じているお母さんは、
たくさんいるだろうと思いました」

 この経験を活かして、林さんは、2003年5月、
脱サラして法人化するのを機に、
子ども服のフォーマルウェアに特化したお店で
勝負しようと決意。“新生KAJIN”として、
新たなスタートを切った。

 フォーマルウェアに特化したことで、
お客様は、何を売っているお店かすぐに分かり、
お店にとっても、打ち出す商材が明確になったことで、
サイト上でアピールしやすくなった。
広告出稿も絞り込んだキーワードで
勝負できるようになった。

 それから、ちょうど10年。
当時の年商は約480万円だったが、現在は、2億4000万円。
実に50倍近くまで伸びたのである。

子ども服フォーマルウェア市場は“穴場”だった

 子ども服は激戦市場と言われているが、
『KAJIN』の場合、ベビー服でもない、
普段着使いのカジュアルウェアでもない、
「フォーマルウェア」というジャンルに
特化したことが功を奏した。
まさに、“穴場”の商材だったのだ。

「2003年は、子どものフォーマルウェア専門店の
競合店は10店足らずしかありませんでした。
10年たって、競合店も増え、市場も成熟してきたと感じます。
ベビー服などのジャンルに比べれば競合店は少ないので、
過度な競争にはなりません。
10年間かけて、仕入れ先を40社近く、
商品点数も1000点まで増やせました」

 百貨店などのリアル店舗を見回しても、
フォーマルウェアのお店は、ベビー服や
カジュアルウェアのお店に比べれば、
スペースは狭く、品揃えも少ない。
いざ、フォーマルウェアが必要になったお客様のなかには、
近所に販売しておらず、あわててネットで探して
『KAJIN』にたどりつくケースは、今でもよくあるそうだ。

「『KAJIN』でやっとかわいい洋服に出会えた!
 と、喜んでくださるお客様は多いです。
日用雑貨のように頻繁に購入するものではありませんが、
一度気に入ってもらえれば、
次は親戚の結婚式があるから、
その次はピアノの発表会があるから……と、
リピートしてくださることが多いです」

 かわいらしいドレス、カッコいいスーツが
ずらりと並ぶ『KAJIN』は、
子ども服のフォーマルウェア第一人者だ。
『KAJIN』ブランドを強力に推し進めるための
さまざまな工夫について、次回で詳しくお伝えしよう。(続く)
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