山形の児童虐待、最多311件 12年度・積極通報が要因


KoLnet
------------------------------------------------------------------------------------------------
 山形県内で2012年度に児童虐待と認定された件数が、
前年度から3割も増加し、過去最多の311件に達した。
県警がドメスティック・バイオレンス(DV)被害への対応を強化し、
児童が家庭内で暴力を目の当たりにしたケースも「児童虐待」として、
積極的に通報したことが要因という。

 県子育て推進部によると、
11年度の認定件数235件と比較した12年度の伸び率は32.3%となった。
04年10月に児童虐待防止法が改正され、
児童相談所などへの通報対象が広がって以降、
件数は203~250件で推移していた。
 虐待の種類は、暴言や脅迫、無視などの心理的虐待が最も多く46.0%。
養育を放棄するネグレクトは28.0%、身体的虐待は24.4%、
性的虐待は1.6%と続いた。
 11年度はネグレクトが40.0%、身体的虐待が32.3%を占め、
心理的虐待は26.8%だった。
10年度もほぼ同様の割合で、12年度は心理的虐待が突出する形となった。
 最大の要因は県警からの通報増だ。
児童相談所や市町村に相談があった360件のうち、
県警が通報したケースは131件(36.4%)に達し、
11年度の29件から約4.5倍に急増している。
 児童虐待防止法は家庭内のDV、
児童に著しい心的外傷を与える言動も虐待と定義する。
県警は12年度、同法の定義を順守し、
DV被害の家庭に児童がいた場合は原則、
虐待として通報する方針に切り替えたという。
 県子育て推進部は「過去最多の認定件数だが、
虐待が増えたとは考えていない。
県警の対応強化もあり、被害実態が顕在化した」と分析する。
------------------------------------------------------------------------------------------------