狂言の魅力を子どもたちへ


長崎新聞
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島原でも古くから親しまれてきた古典芸能・狂言の魅力を
子どもたちに伝える「島原子ども狂言ワークショップ」が
29日、島原市城内1丁目の島原文化会館で開講し、
和泉流狂言師、野村万禄さんらによる稽古指導が始まった。
子どもたちは10月に島原城で上演される
「島原城薪能」で成果を披露する。

 島原城薪能振興会によると、島原城には江戸時代に能楽堂が設けられ、
歴代藩主が庶民と能や狂言を楽しんだ。
明治に衰退したが、城下町に受け継がれた文化を伝承しようと、
1983年に島原城薪能として復活。
毎年、和泉流狂言や金剛流能のほか、
子どもたちによる狂言の舞台がある。

 ワークショップは市や市教委などが募り、今年で10回目。
今年は園児から高校2年生まで、島原、南島原両市の男女34人が登録した。
本番まで月2回程度の稽古を重ねていく。

 29日の講座で人間国宝・六世野村万蔵さんの
孫、野村万禄さんは「狂言は室町時代にできたお芝居。
日本のお笑いの原点ともいえる」などと紹介。
子どもたちは野村さんらによる狂言を鑑賞した後、
正座の身のこなし方や発声などを練習した。

 小学2年生から参加しているという島原市立第一中2年、緒方陸人君(13)は
「狂言は現代の人が見ても楽しめ、面白い。
今年はせりふがある役にも挑戦したい」と話した。
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