海老名市が私立幼稚園に給食提供を試行へ/神奈川


カナロコ
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 海老名市は6月から、市内の3私立幼稚園へ給食提供を試行する。
民間幼稚園へ自治体が給食を提供するのは県内初。
食物アレルギーへの対応も実施し、市はその結果を踏まえ、
小学校給食でのアレルギー対応の導入も検討していくとしている。

 市によると、市内には市立幼稚園はなく、私立幼稚園が8園ある。
うち市の提案に応じた3幼稚園の年長組計8クラスで週1日、
もしくは隔週1日、給食を行う。
幼児期からの食育教育の充実と小学校給食への準備を目的としている。

 これらの幼稚園は通常、業者に外注しているか
家庭から持参する弁当を食べている。
給食費は1食290円で、料金は外注弁当に
牛乳を加えた額とほぼ変わらないという。
給食は料理を保温性容器でまとめて運ぶ「食缶方式」で行われる。
そのため幼稚園で課題となるのは食器に盛り付ける配膳作業になるが、
保護者の手伝いを受けながら園児が行う。
希望する保護者には試食も実施するという。

 メニューは原則的に小学校と同じ。
卵と牛乳の食物アレルギーのある園児には、
栄養士が相談のうえ、個別対応する。
現在、市立小学校では食物アレルギー対応はしていないが、
幼稚園給食での検証を行い、来年度以降の対応を考える。

 市では昨年、従来の学校給食センターを廃止し、
市の食の拠点となる「食の創造館」を設立。
提供先を学校給食のみに縛られなくなったため、
幼稚園や福祉施設などへの配食を見据えていた。
内野優市長は「給食を導入する幼稚園は今後も増えるのでは。
提供を増やしていきたい」と話している。
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