児童1人の小学校 地域参加で運動会


NHK NEWS WEB
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原発事故の影響で避難が相次ぎ、児童が1人になった福島市の小学校で、
卒業生や地域住民も参加して運動会が開かれました。

福島市郊外の大波小学校で開かれた運動会には
卒業生や地域の住民ら100人以上が参加しました。
そして、現在この学校に通うただ1人の児童で6年生の佐藤隆志くんが
「学校と地域の親睦を深めるため、楽しく、仲よく競技することを誓います」
と選手宣誓しました。
このあと競技が始まり、二人三脚では、
佐藤くんと地域の住民が一緒になってゴールを目指し、
借りもの競争では、ことし3月まで一緒に学んでいた
中学1年生と競い合っていました。
大波地区は、少子化の影響に加え、
原発事故のあと福島市の中では比較的、
放射線量が高かったことから避難する親子が相次ぎ、
事故の前に30人いた小学校の児童は、
この春から佐藤くんだけになりました。
しかし、学校のグラウンドの土を入れ替えるなど
除染が進められ放射線量も下がりつつあり、
地区の要望もあって学校は存続されることになりました。
佐藤くんは「本当は友だちも参加してほしかったけど、
みんなが応援してくれて楽しい運動会です」と話していました。
76歳の自営業の男性は「児童は1人しかいなくても大運動会になりました。
地域全体で復興に向かっている姿をアピールしていきたい」と話していました。
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