トランスジェンダーの児童も「女子トイレ利用可能」 米コロラド州

CNN.co.jp
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(CNN) 米コロラド州で心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」の小学生が、
心理的な性に合わせて女子トイレを使いたいと州人権当局に訴え、
当局がこれを認める判断を下した。
トランスジェンダーの権利保護を訴える団体からは決定を歓迎する声が寄せられている。

小学校1年生のコイ・マティスさんは身体的に男の子として生まれたが、
自身を女性と認識している。
普段から女子の服装で過ごし、パスポートや州政府が発行する
身分証明書の記載も「女」になっている。

母親のキャスリン・マティスさんによると、コイさんは小学校で女子トイレを使っていたが、
昨年末に突然学校から連絡があり、
「今後は男子用、男女共用、女性職員用のトイレの使用しか認めない」と言い渡された。
学校側は一家の弁護士にあてた書簡で、
他の児童や保護者への影響と、コイさんの体の成長を考慮した結果だと説明した。

これに対し、コイさんの両親が州当局に抗議した。
当局は審議の結果、差別撤廃を定めた州法に基づき、
学校側の決定は適切でないとの判断を下した。

コイさんは審議の間、登校せずに自宅学習を続けていた。
キャスリンさんは「娘が学校に戻れること、
他の女の子たちと同じ権利を認められて
同等に扱ってもらえるようになったことがとても嬉しい」と話した。

トランスジェンダーの子どもたちについて調べた包括的なデータはほとんどないが、
国際的な研究によれば、子ども全体に占める割合は1000人~3万人に1人とされ、
早い子では3歳前後から兆候がみられる。
「物心ついた時から自分の性に違和感があった」と話す経験者も多い。

学校での対応に関する方針は州によって異なる。
例えばニューヨーク州法では、
性の自己認識に基づく差別の禁止が明記されている。
一方メーン州の裁判所は昨年11月、
同様のケースでトランスジェンダーの子どもによる
女子トイレ使用を禁止した学校側の判断について、
人権侵害には当たらないとの判断を示した。
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