一緒に遊び予行“園”習 体験保育事業

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 別府市内の市立幼稚園が6月から、
3歳以上の未就園児を対象にした体験保育事業「小さいお友だちの日」を始めた。
未就園児が月数回、親と一緒に幼稚園で園児と遊んだり、園の行事に参加する。
集団生活の経験が乏しい未就園児が「お兄さん、お姉さん」と
触れ合うことでスムーズに入園できる効果を見込む。

 市内では2011年に母親の虐待による4歳児の死亡事件が発生したが、
背景には育児に悩む保護者の孤立も指摘されていた。
市教委は事業実施に合わせて各幼稚園への保健師の派遣も検討する。
幼稚園を親同士の出会いや悩みの共有、話し合いの場として活用してもらう。
 市立幼稚園では新入園者の2割弱が私立幼稚園や保育所などでの保育を経験していない。
他の市町村に比べても高い水準で、入園後の人間関係がうまく築けない子どももいるという。
 先行して実施している幼稚園では親と子双方に効果が出ている。
20年前から体験保育を実践する石垣幼稚園(栗田典年園長、44人)では
本年度も3、4歳児31人が登録。
希望があれば市の保健師が訪問し、保護者の子育て相談に応じている。
 幼稚園の雰囲気を知って入園するため、子どもも園生活への適応が早いという。
同園は「年下の子どもと交流することで在園児も優しさや
思いやりを身に付ける機会になっている」と説明。
次男の慧太ちゃん(3)と一緒に体験保育に参加した笠松恵さん(35)は
「つい家にこもりがちだが、子どもも私も良い気分転換になる」と話す。
 学校教育課は「保護者のニーズを捉え、引き続き事業を充実させていきたい」としている。
 
<ポイント>
 別府市立幼稚園 各小学校に併設され計15施設ある。
就学前の1年間子どもが通い、小学校生活にスムーズに適応できるよう準備する。
「小さいお友だちの日」事業の希望者は各幼稚園で随時申し込むことができる。
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