児童“太古の音”に耳澄ます/南極氷で授業

デーリー東北新聞社
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 八戸市立図南小学校(小関恵子校長)は
26日、防衛省青森地方協力本部(池田徳重本部長)から贈られた
南極の氷を使った授業を行った。
6年生の児童52人が氷の特徴を観察し、環境問題についても考えた。
 氷は、4月に南極観測船「しらせ」が持ち帰ったもの。
都道府県に2個ずつ配布されるうちの一つを、今回の授業で使用した。
 授業では、児童が12班に分かれ、ビーカーに入った3種類の氷の中から、
南極の氷、学校の冷凍庫で作った氷、コンビニで買った氷を当てるクイズに挑戦。
児童は、見た目や溶ける音、なめてみたときの味などで予想し、発表した。
 予想は割れ、小野一樹教頭から正解が発表されると、歓声が上がった。
南極の氷には、数万年前の空気が閉じ込められ、溶けるときに音が鳴ることを知ると、
児童は氷に耳を近づけ、太古の空気の音を確かめていた。
また、小野教頭が地球温暖化の影響で南極の氷が溶けだしていることなどを説明。
児童からは「節電に取り組みたい」と声が上がった。
 クイズに正解した成田真依さん(11)は
「南極の氷からは、ぱちぱちと音が聞こえた。
氷の中に昔の空気が入っているとは思わなかった」と目を輝かせた。(田沢奈々)
【写真説明】
氷が溶ける音に耳を澄ませ、違いを見分ける児童
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