「白川静賞」を福井県が創設 ユニークな漢字教育募集

日本経済新聞
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 福井県は23日、漢字の成り立ちや意味を研究し、
独自の「白川文字学」を打ち立てた福井市出身の
東洋学者、故白川静さん(1910~2006年)にちなみ「白川静漢字教育賞」を創設、
同日から募集を開始すると発表した。
新しい指導法や特色ある教材で漢字教育を実践している全国の教員を表彰する。

 福井県は小学校の教員らが白川文字学を活用した独自の教材を作成し、
授業に取り入れるなど漢字教育に力を入れており、
賞を担当する県教育庁生涯学習・文化財課は
「優れた事例を表彰することで、全国の漢字教育の質がさらに向上すれば」と話している。

 応募には実践している指導法や教材の効果などをまとめた報告書を
県に提出することが必要で、締め切りは10月18日。
立命館大客員研究員の津崎幸博さんらで構成する
選考委員会が最優秀賞と優秀賞を選び、
それぞれ副賞として賞金5万円と1万円を贈る。

 また、県は本年度から漢字教育に当たる教員の指導力向上を目指し、
白川文字学を生かした漢字教育を実践している
県内の教員を「漢字指導者」として認定する。

 県内の小学校教員のほか、中学、高校の国語や書道の教員などが対象で、
授業の実績やリポートなどを審査、2015年度までに300人の認定を目標としている。〔共同〕
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