道徳教育の在り方巡り教員ら意見交換

NHK NEWS WEB
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命を大切にする心や善悪の判断などを教える道徳を、
正式な教科にすることが検討されるなか、
教員や専門家が集まって研究会を開き、道徳教育の在り方について意見を交わしました。

この研究会は、道徳教育に取り組んでいる教員や専門家でつくる学会が
東京・文京区で開き、全国各地からおよそ150人が参加しました。
道徳の授業は、小中学校で週に1回程度、教科とは別の枠組みで行われていますが、
いじめが相次いだことなどをきっかけに、子どもたちに規範意識を学ばせようと、
国が有識者会議を設けて正式な教科にすることを検討しています。
28日の研究会では、まず、都内の小学校の教員、加藤宣行さんが
5年生40人に模擬授業を行いました。
題材は東日本大震災の際、協力して被災地に石油を届けた人たちの話で、
子どもたちの活発な発言を促して、自分たちの暮らしが多くの人に
支えられているという気づきを引き出していました。
このあと、道徳を教科にすることについて意見を交わし、
教員や専門家からは、「教科にすることで道徳教育を充実させられるのではないか」
という意見や「心の内面に、どう成績をつけるのか難しい」といった声があがっていました。
神奈川県相模原市の学校の教員は
「教科にすることで、授業がしっかり行われるようになるという期待がある一方、
内容が画一的になってしまう心配もある」と話していました。
道徳を教科にすることについて、国の有識者会議は、
ことし12月をめどに提言をまとめることにしています。
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