虐待疑い 子供保護「適法」 東京地裁、両親の賠償請求棄却

日本経済新聞
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 虐待の疑いがあるとして児童相談所に一時保護された子供(12)と連絡がとれず、
実質的に親権を奪われたとして、静岡市に住む両親が市と静岡県、国に
計1千万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は29日、請求を棄却した。

 中村慎裁判長は判決理由で「虐待の恐れがまだあり、
子供を離し続けることは違法ではない」と述べた。

 両親側は「愛情に基づいて、しつけの範囲で体罰をしたが、虐待はしていない」と主張したが、
中村裁判長は「両親の意図にかかわらず、
子供に常識を逸脱した苦痛を加えれば虐待だ」と退けた。

 判決によると、静岡市児童相談所は2007年7月、
子供が通う小学校から、あごにあざがあると通告を受け、一時保護した。
両親は保護を不当として静岡家裁などで争ったが認められず、
子供は児童養護施設で暮らしている。〔共同〕
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