“小1の壁”突破へ対応急務 学童保育の待機児童数も全国最多 東京都 

msn産経ニュース
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 東京都内で、放課後に小学生を預かる学童保育に入れない待機児童数が、
全国最多の1500人以上(5月1日時点)にのぼることが、
全国学童保育連絡協議会の調査で分かった。
保育所卒園者の約7割が学童保育を利用するとの推定を踏まえれば、
全国ワースト1(平成24年4月時点)の保育所待機児童数を抱える都は、
学童保育の待機児童数も全国最多を更新する可能性がある。
学童保育に入れず、母親が退職に追い込まれる“小1の壁”を崩すためにも、
早急な対応策が求められている。

 同協議会は、アンケート用紙を送った全国の市区町村からの回答をもとに、
調査結果を公表した。

 調査によると、全国の学童保育の待機児童数は
6944人(平成23年度比878人増)で、
都が約2割にあたる1526人(同70人増)で全国最多。
このうち、大田区が都内で最多のの223人(同85人増)、
次いで練馬区の182人(同40人増)、立川市の145人(同20人増)と続く。

 都の学童保育は全国2万1635施設のうち、
最多を占める1708施設だが、供給が需要に追いついていないのが現状だ。

 平成25年3月に保育所を卒園して小学校に入学した全国の児童約46万人に対し、
約7割にあたる約31万人の新1年生が学童保育に入所。
こうした調査結果を踏まえると、全国最多の7257人(昨年4月時点)の
保育所の待機児童数を抱える都では、これに連動して、
学童保育の待機児童数も増え続ける可能性が高い。
追い打ちをかけるように同協議会は「入りたくても入れない
潜在的な待機児童はもっといる」とも指摘する。

 同協議会では「施設数の量的拡充は急務」と強調したうえで、
「(行政には)学童保育の質を向上させるため、
学童保育の公的責任の強化や指導員の処遇改善なども求められる」と話している。
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