【千葉】教職員からセクハラ 児童・生徒1314人「被害」 12年度調査

東京新聞
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 県内の公立小、中学校と県立高校、特別支援学校に通う児童、生徒のうち
千三百十四人が、教職員から体を触られるなどの
セクハラ(性的嫌がらせ)を受けたと感じていたことが、
県の二〇一二年度の調査でわかった。
一一年度の二千二百人から減ったが、千三百人以上という結果は大きい。
県教育委員会は「根絶に向けて防止に力を入れる」と話した。 (白名正和)

 調査は教職員によるセクハラの多発を受け、〇四年度から実施している。
一二年度の調査対象は公立小学校の五~六年(九万人)と中学生(十二万二千人)、
県立高校の生徒(九万人)で、九割以上が回答。
特別支援学校の児童生徒(千九百人)は八割が答えた。

 最も被害の訴えが多かったのは中学生で、
七百十三人(男子二百十四人、女子四百九十九人)に上る。
「必要もないのに体を触られた」が三百五十八件と最多で、
「性的な話や冗談を言われた」が二百六十四件、
「みんなの前で容姿を話題にされた」が八十三件と続いた。

 次いで高校生四百八十七人(男子百四十一人、女子三百四十六人)。
「性的な話や冗談」が百七十四件、「体を触られる」が百四十七件、
「容姿の話題」が百十五件だった。

 小学生は九十四人(男子二十五人、女子六十九人)、
特別支援学校の生徒は二十人(男女十人ずつ)が被害を申し出た。

 県教委によると、被害申告の多い「性的な話や冗談」は、
教材の解説や英文のプリントの例文が不快に思われていた。
「体を触られる」は頭髪検査、服装指導時の教員の対応が
セクハラと受け止められたという。

 児童生徒が感じるセクハラ件数は、
〇六年度は県立高校生だけで四千三百人に上ったが、
その後はほぼ減少傾向にあるという。

 今回の調査結果を受け、県教委は再発防止へ被害を申し出た生徒に事情を聴き、
教職員には管理職から指導するなどしている。
県教委は「調査を続ける中で件数は減っているが、今後も防止に努める」と話した。
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