行橋市:公立園、延長保育実施が急務 目標期限まであと半年 /福岡

毎日jp
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 行橋市の認可保育園の来年度の入所申請が10月から始まる。
市報の募集要項によると、私立は全11園で延長保育をしているが、
唯一の公立保育所は未実施。
市の次世代育成支援行動計画は2014年度までに
全園で延長保育をするよう求めており、目標期限まで半年を切った今、
準備が急務となっている。

 午後6時以降の延長保育は就労時間の多様化による親のニーズに応えるもの。
私立はおおむね午後7時まで延長保育をしており、
来春に民営化される泉保育所も午後6時の閉園を午後7時までとする。
しかし、唯一の公立、大橋保育所は午後6時まで。
開所時刻も私立より1時間遅い午前8時で、保育時間は最も短い。

 延長保育は近隣自治体でも定着している。
公立では北九州市が20園のうち12園で、築上町は3園すべて、
みやこ町は4園のうち1園で行っている。

 延長保育ができない理由について、
市子ども支援課は「民営化が進んで正規の職員が減り、
実施に必要な職員配置がなかなかできない」と説明する。
園児の受け入れ時間が短い公立は保護者から敬遠され、
入所者が定員を数十人割る状態が続く。定員超を受け入れている私立と対照的だ。

 過去の調査では、公立(10時間)を超える
11時間以上の保育を望む市民が1割を超え、延長保育にはニーズがある。
また、休日保育は2割が希望しているが、
市内では認可のない民間4園が実施しているだけだ。
その一つ「なかよし託児園」は「休日は一人親家庭の利用が多い。
公立が実施すれば料金が抑えられ市民のためになるのでは」と指摘する。

 夜間や休日に保育をするには、職員の合意形成や時間外手当の
予算確保などが必要だが、具体的には進んでいない。
市子ども支援課は「1園残す公立は民間並みのサービスをするよう、
外部の識者からも求められている。
延長保育はできれば来年度に間に合うよう努力したい」としている。【山本紀子】
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