子どもの事故 人形使った設計で防止を

NHK NEWS WEB
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身の回りの製品で子どもがけがをする事故を防ごうと、
子どもの体の大きさや手の届く範囲などが分かる人形が新たに開発され、
設計段階での活用が期待されています。

この人形は、工業製品のデザイナーで作る
「日本インダストリアルデザイナー協会」が新たに開発しました。
家具など、さまざまな製品のデザインや設計の段階で、
安全性の検証に役立ててもらうのがねらいで、
2000人以上の計測データを基に、1歳、3歳、6歳の
子どもの平均的な大きさが分かるように作られています。
このうち、弾力性のある人形では、製品の隙間に体が挟まれないかなどが一目で分かるほか、
関節が動く平面タイプの人形では、手の届く範囲などを確認することができます。
また、けがをすることが多い手と足のモデルは柔らかい素材で作られ、
物を握る時の指の位置を調べることができます。
身の回りの製品で未成年者がけがをする事故は、
東京の「国立成育医療研究センター」が把握しているだけでも、
平成18年以降、2万4000件余りに上り、いすから落ちたり、
ドアに手を挟んだりするなど、その多くが小さな子どもの事故だということです。
「日本インダストリアルデザイナー協会」の金井宏水さんは、
「どんな製品を作る場合でも、こうした人形を使って検証したり
シミュレーションをしたりする習慣を付けて、
これまで以上に子どもの安全に配慮していきたい」と話しています。
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