学力テスト学校別成績 公表容認へ 文科省

東京新聞
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 小六と中三が対象の全国学力テストの成績に関し、
市町村教育委員会が学校別に公表できるようにすることが
望ましいとする都道府県の知事と教委が40%以上に上ることが
二十一日、文部科学省の調査で分かった。
文科省は教委による学校別成績の公表を禁止しているが、
二〇一四年度テストから自治体の判断に任せて
公表を認める方向で検討を始めており、
調査結果を踏まえ十一月にも結論を出す。

 調査結果は同日、文科省の専門家会議に示された。
複数の委員が「今でも校長の判断で七割程度の学校は自校の結果を公表している。
教委による公表は序列化を招くだけだ」と教委による学校別の公表に反対。
賛成の委員からも「平均点のみの公表ではなく、
各校の取り組みや経年変化を見られるようにするべきだ」などの意見が出た。
市町村長や市町村教委は現状維持を望む意見が目立ち、
意識の差が際立つ結果となった。
学校現場により近い市町村で「過度な競争や序列化を生む」
との懸念が根強いことが示され、教委による学校別公表の解禁には反発も予想される。

 調査によると、市町村教委による学校別の公表に
賛成の知事は44%で、現状維持が24%。
都道府県教委では賛成は40%となり、
現状維持の43%をわずかに下回った。

 市町村長は現状維持を望む意見が62%で、賛成の34%を大きく上回った。
賛成の市町村教委は17%で、学校は20%。
一方で、保護者の賛成は45%に上った。
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