「子どもたちを救って」 子宮頸がんワクチン 被害者連絡会県支部が発足

東京新聞
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 子宮頸(けい)がんのワクチンの接種後に、
痛みやしびれなどの副作用が報告されている問題で、
県内の女子中学生二人の母親が二十二日、県庁で記者会見し、
「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」(東京)の県支部を同日発足させたと明らかにした。
母親らは、接種の中止と被害者の救済を求める要望書を県と前橋市に提出した。 (菅原洋)

 国や県によると、県内では十代を中心に十八人の副作用報告があり、
うち八人が重篤な症状。
記者会見した母親(49)=前橋市=の中学三年の長女は接種後、呼吸困難で救急搬送。
物忘れなどの症状が出ている上、おう吐も続き、体重は五キロ以上減った。
母親は「人格にも変化が出ている。
一日でも早く根本的な原因解明と治療をしてほしい」と求めた。

 もう一人の母親(48)=同市=の中学二年の長女も接種後、
頭痛や吐き気などの症状がひどく、半年以上ほとんど通学できていない。
母親は「大切な娘、子どもたちを救ってほしい」と訴えた。

 子宮頸がんは子宮の入り口にでき、年間約二千七百人が亡くなっている。
三月までに三百万人以上が接種。
国は四月、ワクチンを原則無料で受けられる定期接種に位置付けた。
ただ、各地で約二千件の副作用報告があり、うち約九百件が重篤とされる。
国は六月、積極的な接種の呼び掛けを中止するよう全国の自治体に勧告した。

 全国の被害者連絡会は三月に発足し、約百五十人の被害者が加盟。
これまで七百件以上の相談があった。

 問い合わせは、全国の被害者連絡会=電042(594)1337=へ。
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