【千葉】ママ友交流促進 利用者以外にも保育所開放

YOMIURI ONLINE
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 子育て世代を支援するため、都市部を中心に、
保育所が休園日などに利用者以外に施設や園庭を開放する動きが広がっている。

 母親向けの体験講座や親子で楽しめる展覧会などが開かれ、
「忙しい子育ての中で気分転換になるし、
近所に住む同世代の子供を持つ親と知り合うきっかけになる」と好評を得ている。

 今年3月にオープンした千葉市若葉区の保育園「キートスチャイルドケア」は
今月10日、近所の人たちを対象としたフラワーアレンジメント教室を初めて開催した。
八千代市など県内で教室を開いているフラワーデザイナーの
武田美保さん(36)が講師を務めた。

 参加者10人のうち半数は1歳以下の子供連れ。
一時保育を受け付け、保育スペースは柵で区切られて近くで見守れるため、
母親たちは安心して教室を楽しめる。
テーブルを囲み、ツルでできた土台にヒノキの枝やユーカリの実を取り付けて、
おしゃべりをしながらオリジナルのクリスマス用リースを作製していた。

 8月に引っ越してきたばかりの同市稲毛区の主婦三木瑶子さん(23)は
「長男はまだ1歳にもならないので、手が離せずあまり外出もできない。
子育て中のお母さんと話が出来てリフレッシュになった」と笑顔を見せた。

 同園では、11月下旬以降毎週1回程度の開催を検討しており、
日向美奈子園長(36)は「親子で参加できるイベントを増やすことで、
親同士の結びつきも生まれる。
保育園であることを生かして、子育てする親たちを応援していきたい」と意欲的だ。

 市川市の明徳本八幡駅保育園では、
保育スペースを活用して22日から
「世界にひとつだけアート展」(11月5日まで)を開催している。
宇都宮動物園の象のふんでできた和紙を使った絵画や書など13点が展示されており、
「面白い材料で作っているのになかなかステキ」と近所の親子連れから人気を得ている。

 千葉市では、同市内の公立保育所(60園)全てが園庭を開放しており、
週末などは多くの親子連れでにぎわっている。

 待機児童解消のため、千葉、船橋、市川市など
都市部を中心に年々増加している保育所。
柏女霊峰(かしわめれいほう)・淑徳大教授(子ども家庭福祉学)は
「子育てする親は孤立しがち。保育所でのイベントや園庭開放を行って、
悩みを共有できる仲間作りの場を提供することは、
子育て支援として効果的」と評価している。
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