子どもの運動能力低下ストップ 瑞穂の保育士ら取り組み

岐阜新聞Web
------------------------------------------------------------------------------------------------
◆日常生活に「運動遊び」提案

 幼児期から運動に親しむことで子どもの運動能力低下を食い止めようと、
瑞穂市内の保育士らでつくる「元気っ子育て隊」が本年度から、
市内の保育所を対象に日常生活や遊びの中に運動を取り入れた
「運動遊び」の普及に取り組んでいる。
中心的役割を担っているのは男性保育士。
女性の多い現場で“イクメン”保育士のアイデアが注目を集めている。

 瑞穂市によると、同市を含む全国的な傾向として、
子どもの遊びの場は生活スタイルや安全管理の面から屋外から室内中心に変化。
遊びは、お絵かきやテレビの視聴などが多く、体を動かす頻度は以前より低下。
転んでも地面に手を付けない子やよく転ぶ子が増えているという。

 元気っ子育て隊は本年度、市内の保育所9施設の
保育士12人(男性2人、女性10人)で結成。
中心的役割を担うのは、隊長で南保育教育センターの篠田貴友さん(28)と、
副隊長で牛牧第2保育所の江崎功幸さん(29)。
定期的に会合を開き、日常生活や保育所内でできる運動遊びを提案して、
走る、投げるなどの動作を積極的に取り入れている。

 各保育所で行っている運動の実践記録も取りまとめている。
記録には、運動遊びの内容、考察と反省が記され
「バランスをとる力も付いてきた。身近で遊べるものを見つけたい」など、
園児の成長はもちろん、保育士の心境が見て取れる変化も現れてきたという。

 今月16日、別府保育所で実践報告会が開かれ、
参加した保育士100人を前に、江崎さんを含む隊員9人が
フラフープ遊びや雑巾がけなどを例に運動遊びの事例を紹介。
童謡に合わせたリズム遊びなどを提案し、
江崎さんは「生活の中の動き全てが運動遊び。
保育士が意識を少し変えて、子どもたちが
遊びたくなるような環境を作ってあげよう」と呼び掛けた。

 牛牧第2保育所に子どもを通わせる女性(34)は
「共働きなので、親子で外遊びできる時間が限られている」と運動遊びの取り組みを歓迎。
男性(33)も「いろいろな体験や知識を増やしてもらえたら」と期待を寄せている。
------------------------------------------------------------------------------------------------