子どもが「大人の顔色を伺う」のはなぜ?

マイナビニュース
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【ママからのご相談】
5歳の子どもが、私や旦那の顔色ばかりうかがっています。
もっと子どもらしくのびのびと育てたいのですが、
どうすれば子どもらしい子どもになるのか、教えてください。

●A. 幻想を捨て、まずはオトナから始めよ。

こんにちは。ミクノです。

奥さんね、子どもらしい子どもって、それ、オトナの勘違い、オトナの幻想だから。
自分が子どもだったときのことを考えてみるといいと思います。

● 子どもはオトナの顔色をうかがう天才です。

子どもって、3歳くらいから、オトナの顔色をうかがいます。
理由は簡単で、オトナに嫌われたら食いっぱぐれるということを、
潜在的に子どもが知っているからです。

極端な例を言えば、幼児虐待で死んでしまう子ども、いますよね。
そういう子どもが死ぬ直前になにを思うのかと言えば、
「やっぱりこの日が来たか」と、あきらめの気持ちを胸いっぱいに抱くそうです。

親を殴りかえしてやりたいとか、このバカ親が! とか、
そういう反抗的な気持ちではないのだそうです。
やっぱり僕の、私の気持ちは、親に通じなかったんだなと思うそうです。

やっぱり……の背景には、オトナの顔色をうかがい、
オトナに好かれるように精一杯子どもなりに努力をしてきた、
言葉にならない子どもの無念さがあります。

● オトナの教育が大事です。

切ない極端な事例を挙げましたが、我々オトナだって、
他人の顔色をうかがいながら生きる天才ですよね。

小さい頃から受験、受験、で大きくなっているわけですから、
オトナ(他人)が求めることにじょうずに応えるプロになってしまっています。
子どもは、そういうオトナの生き方をしっかりと見ているので、
あなたと同じような性格に育ちます。

子どもがもっと子どもらしくあってほしいと願うのは、
親全員に共通する考え方でしょう。

しかし、先に述べたように、子どもは意外とオトナよりもオトナっぽく
他人の顔色をうかがう天才です。
また、オトナが世間の顔色をうかがいつつ生きていると、
生き写しのような子どもに育ちます。

● まずはオトナから始めよ。

ぼくたちオトナが、世間体を2の次、3の次に考え、
もっと自分の欲求に素直に生きるためにはどうすればいいのか、
真剣に考えることが、のびのびとした子どもをつくる
第一歩ではないでしょうか。

これは本当に難しいです。
少なくとも受験戦争を生き抜いてきた我々の世代は、
常に他人の顔色をうかがいつつ大きくなっています。
友だちにハミ子にされないように、
細心の注意を払ってきた人なら、なおさらでしょう。

子どもらしい子どもなんてオトナの幻想です。
まずはオトナであるあなたから始めよということです。
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