FNN様
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今、虫を触れないという人が増えているということです。
それは、学校の先生にも広がっていて、
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今、虫を触れないという人が増えているということです。
それは、学校の先生にも広がっていて、
理科の授業に支障が出ているケースもあります。
先生の理科離れの現実と、それを克服しようとする試みを取材しました。
悲鳴を上げながら、昆虫と格闘しているのは、
先生の理科離れの現実と、それを克服しようとする試みを取材しました。
悲鳴を上げながら、昆虫と格闘しているのは、
2014年度から、小学校の教壇に立つ先生の卵たちだった。
目の前には、カマキリやコオロギ、そしてカブトムシの幼虫まで、幅広い種類の昆虫が並ぶ。
これは、小学校教員の内定者を対象に、
目の前には、カマキリやコオロギ、そしてカブトムシの幼虫まで、幅広い種類の昆虫が並ぶ。
これは、小学校教員の内定者を対象に、
2012年度から、東京都教育委員会が始めた事前研修。
こうした研修が開かれた背景には、若い先生の理科への苦手意識がある。
参加者は、「(理科は得意?)得意だったはずなんですけど、
こうした研修が開かれた背景には、若い先生の理科への苦手意識がある。
参加者は、「(理科は得意?)得意だったはずなんですけど、
なんかこう、教える立場になると、難しいなって思います」、
「虫がだめで、なんか理科嫌いだから、それをちょっと思う」などと話した。
2010年度の理科教育実態調査によると、
2010年度の理科教育実態調査によると、
勤続5年未満の小学校の先生の半数近くが、
理科の指導を苦手と感じているという。
小中学校の理科教育にくわしい専門家に聞いた。
法政大学の左巻健男教授は「子どもたちは、理科離れしていないのに、
小中学校の理科教育にくわしい専門家に聞いた。
法政大学の左巻健男教授は「子どもたちは、理科離れしていないのに、
先生が理科離れしているんじゃないかと。
理科をちゃんとやると、子どもたちは、本当に好きなんですよ」と語った。
先生の理科離れが広がる一方、観察や実験の少ない学校の授業に、
先生の理科離れが広がる一方、観察や実験の少ない学校の授業に、
もの足りなさを感じる子どもたちもいる。
東京都内にある理科専門の学習塾。
小学5年生の子どもたちが、ニワトリの解剖を見て、
東京都内にある理科専門の学習塾。
小学5年生の子どもたちが、ニワトリの解剖を見て、
消化の仕組みを学ぶ授業を行っていた。
自分たちで工夫しながら、腸の長さを計測し、手で触って、
自分たちで工夫しながら、腸の長さを計測し、手で触って、
食道と器官の感触の違いを確かめる。
実際に触れることで、自分で考える力や、命の大切さも学べるという。
理科専門の学習塾に通う、小学5年生は、
実際に触れることで、自分で考える力や、命の大切さも学べるという。
理科専門の学習塾に通う、小学5年生は、
「学校ではできないこととか、いっぱいあるから、楽しい」、
「生理学か医学部に入ろうか、どっちかに入ろうかなって、今考えています」などと話した。
理科が好きな塾の先生に習い、ますます理科が好きになったという子どもが多い。
なぜ、学校の若い先生たちに、理科離れが進んでしまったのか。
法政大学の左巻健男教授は「(ゆとり教育で)特にこの20年ぐらいが、
理科が好きな塾の先生に習い、ますます理科が好きになったという子どもが多い。
なぜ、学校の若い先生たちに、理科離れが進んでしまったのか。
法政大学の左巻健男教授は「(ゆとり教育で)特にこの20年ぐらいが、
小学校で理科(の学力)が弱くなっちゃった。
(若い先生は)高度な内容は、自分自身が学んだこともないから、
どう教えたらいいかもわからない。
その人(若い先生)たちに、理科の本当のおもしろさが伝えられるかどうかが、
一番問題だと思いますね」と語った。
今の若い先生たちは、ゆとり教育によって、
今の若い先生たちは、ゆとり教育によって、
子ども時代に体験する機会が著しく少なかったという。
都会出身者を中心に、虫などの生き物を触った経験がないのが、
都会出身者を中心に、虫などの生き物を触った経験がないのが、
理科離れを最も加速させる要因となっている。
大人になってから、わずか6時間の研修で、
大人になってから、わずか6時間の研修で、
昆虫嫌いの人が慣れることはできるのか。
研修の解説員は「(子どもたちは)学校で初めて、
研修の解説員は「(子どもたちは)学校で初めて、
『じゃあ、学校で昆虫の勉強しよう』と思っても、
もうお母さんが『キャー』と言っているのを見ているので、まず怖い。
いつも、自分と一緒にいる先生がですね、
やっぱり『怖くないんだよ』、『大丈夫だよ』って言って見せてもらうとですね、
子どもたち、初めて『あっ、もしかして大丈夫なのかな』って、
やっと思えるんですね」と話した。
初心者には、お握りを作るような手の形が大事。
昆虫は10秒間、暗い所に閉じ込められると、ほとんどおとなしくなるという。
昆虫に触る基本を習って、虫を誘導すると、
初心者には、お握りを作るような手の形が大事。
昆虫は10秒間、暗い所に閉じ込められると、ほとんどおとなしくなるという。
昆虫に触る基本を習って、虫を誘導すると、
参加者たちは、「かわいい」、「触角に触るんだ。かわいい」、
「あっ、来てる、来てる」、
「めっちゃ飲んでる。見て見て、同じことやってる」などと口にしていた。
徐々に笑顔がこぼれる先生の卵たち。
室内に響いていた悲鳴は、発見の歓声に変わっていた。
参加者は、「触れました。実際にものを触って、
徐々に笑顔がこぼれる先生の卵たち。
室内に響いていた悲鳴は、発見の歓声に変わっていた。
参加者は、「触れました。実際にものを触って、
『あっ、こうなんだ』っていうふうにわかるような授業っていうのが、
一番やっぱり、子どもの経験になると思うし」、
「自分が理科好きにならないと、子どもたちに楽しさっていうものは、
絶対に伝わらないと思うので、『あっ、わかった』、
『こういうことだったんだ』って、
気づかせてあげられる授業をしていきたいなって思います」などと話した。
6時間の研修で、およそ50人の参加者全員が、いずれかの昆虫に触ることができた。
理科好きの先生が、理科好きの子どもを育てる。
そんな光景が期待されている。
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6時間の研修で、およそ50人の参加者全員が、いずれかの昆虫に触ることができた。
理科好きの先生が、理科好きの子どもを育てる。
そんな光景が期待されている。
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