高齢出産の子、外傷少ない 英研究、5歳児まで評価

47NEWS
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 高齢出産は若いうちの出産に比べ、
妊産婦や胎児へのリスクが増えることがよく知られている。
流産や早産、死産の確率が高くなるほか、妊娠高血圧症などのリスクも上昇する。
 一方で、母親の年齢が高いことが子どもの健康に
望ましい影響を与える可能性を示す研究もある。
ロンドン大などのチームが2012年、英BMJ誌に発表した
8万人近い子どもの調査がその一つだ。
 対象は01~07年に英国の二つの大規模研究に登録された子どもたちで、
生後9カ月の子が約3万1千人、3歳児が約2万5千人、5歳児が約2万3千人。
出産時の母親の年齢は13~57歳で、
生殖医療を利用した出産も含まれているとみられる。

子どもの状態については、過去1年間に治療を要する外傷や
入院があったかどうかなどを親に尋ねたほか、
言語の発達具合を共通の指標を用いて研究者が評価した。
 その結果、外傷、入院とも、母親の出産時年齢が高い方が
リスクが低くなる傾向がみられた。
例えば9カ月児の外傷リスクは、母親が出産時20歳だと9・5%だが、
40歳は6・1%。5歳児の場合はそれぞれ29・1%、24・9%と、
母親が40歳の方がリスクが低かった。
言語の発達も、母親の年齢が高い方が評価点数が良かった。
 出産年齢の上昇は多くの先進国に共通する現象で、
日本でも近年は1年間に生まれる赤ちゃんの
4人に1人は母親が35歳以上となっている。
 今回の調査は5歳児までしか評価していないが、
チームは「子どもの成長に伴って状況が変化するのか、
さらに研究が必要だ」と指摘している。
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