保育中に寝ている新任保育士、調査してみたら…

YOMIURI ONLINE
------------------------------------------------------------------------------------------------
 新任保育士の3割以上が、幼児期から小学校中学年にかけて
ゲーム、ビデオなどで夜型の生活を送っていたことが
和洋女子大(千葉県市川市)の鈴木みゆき教授の研究で分かった。

 鈴木教授は、保育士の現在の生活習慣に影響を与えている可能性もあると指摘。
保育への影響も調べている。

 都内で勤務する2012年度の新任保育士を対象にアンケート調査を行い、
20~24歳の363人(平均年齢21・6歳)から回答が得られた。

 4歳頃から小学3、4年生頃にかけての生活習慣を聞いたところ、
ゲームやビデオで夜遅くまで起きていたことが「多い」「ほどほど」と答えたのが、
134人(約36%)に上った。
夜に家族と居酒屋やカラオケに行ったことが「多い」「ほどほど」は107人で3割近く。
全体の半数以上が夜9時以降のテレビ番組を見ていたという。

 一方、幼児期、学童期に夜遅くまでテレビを見ていたことが「多い」と答えた保育士で、
現在、午前0時以降友達とメールすることが「全くない」と答えた割合が1割にとどまった。
「全く見ていなかった」と答えた人に比べ15ポイント近くも低かった。

 また、「規則正しく決めた時刻に寝る」の割合も、
夜遅くまでテレビなどを見ていた保育士の方が低かったという。

 鈴木教授が調査を始めた理由は近年、
幼稚園長らから新任保育士の中に「保育中に寝ている」
「朝起きられずに辞めた保育士がいる」という声を聞くようになったため。
日本小児保健協会の2000年度の「幼児健康度調査」によると、
「夜10時以降に寝る幼児」の割合は1~3歳児で52~59%に上っている。

 鈴木教授は、平成生まれの新任保育士は、
幼児期に遅い時間に寝る割合の高かった世代だとし、
「今後も夜型の生活を送ってきた学生が保育士になってゆく。
園での研修などを通じて生活習慣を改善させる必要がある」と話す。
保育への影響も調べ、分析作業を進めている。(石川純)
------------------------------------------------------------------------------------------------