男児虐待死、乳児院と児相の認識にずれ

YOMIURI ONLINE
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 和歌山市で昨年起きた男児虐待死事件に関する
県の検証委員会の第4回会合が24日、県庁で開かれた。
乳児院と県子ども・女性・障害者相談センター(児童相談所=児相)の関係者らが、
男児の家庭復帰を巡る経緯などについて報告した。

 委員会は、父親(26)が昨年7月、和歌山市内の自宅で長男(2)に暴行を加え、
死なせたとされる事件について、関係機関の対応などを精査している。

 県などによると、この日は、この長男が入所していた乳児院に勤務する
臨床心理士の職員が出席。
院内で長男と母親らが面会した時、親子の触れ合いが不十分に感じられ、
「もっと乳児院で生活させた方がよいと思った」などと
早期の家庭復帰に不安を抱いていたことを報告した。

 一方、児相職員は、長男が自宅に外泊した際の家庭訪問を通じ、
「親子関係は改善されつつあるとの印象を受けた」としており、
両者の認識のずれが改めて明らかになった。

 事件後、入所児の家庭復帰について、
乳児院は児相に意見を書面で提出するなどの改善策がとられている。
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