児童がインフルエンザ予防啓発ビデオ制作

NHK NEWS WEB
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インフルエンザの流行が全国各地で本格化するなか、
滋賀県守山市の小学校では、子どもたちがみずから啓発ビデオを作り、
予防意識の高揚に役立てています。

守山市の玉津小学校では、インフルエンザの予防を全校に呼びかけようと、
先月から今月にかけ、各学年の児童から成る健康委員会の
メンバー12人が啓発ビデオ作りに初めて取り組みました。
制作したビデオは3種類で、いずれも手洗いの重要性を訴える内容です。
このうちの1本は、せっけんで洗った手と水で洗った手、
それに洗わなかった手の雑菌を、数日間培養した実験結果を紹介しています。
この実験はビデオの制作のためメンバーがみずから行ったもので、
せっけんで洗った手以外からは多くの雑菌が繁殖していて、
せっけんで手を洗う効果が一目で分かります。
また別の1本は手の洗い方に注目した内容で、
学校の児童16人に、手に特殊な蛍光塗料を着けたうえで洗ってもらい、
爪の隙間や手首などに塗料が残りやすいという結果を分かりやすく紹介しています。
健康委員会では、このビデオを給食の時間に教室で視聴してもらっているほか、
ビデオの内容をまとめたポスターを廊下に貼り出しています。
こうした取り組みが手洗いの意識高揚に役立ったということで、
子どもたちは給食前になると一斉に手洗い場に集まり、
石けんで爪の先や手首など隅々まで丁寧に洗うようになったということです。
滋賀県によりますと、県内ではインフルエンザによる
休業の報告があった教育機関の数は、
今シーズン、今月27日までに112施設に上り、
欠席者も2200人余りを数えますが、玉津小学校では、
インフルエンザによる欠席は全校児童180人のうち、
28日現在で5人にとどまり、学級閉鎖も出ていません。
健康委員会のメンバーの小学6年生の女の子は、
「みんながしっかりと手を洗ってくれてうれしい」と話していました。
西川典子校長は、「実験の結果が目に見えて分かるので、
それが全校で流れて、子どもたちがこれまで以上に
手洗いが大事なんだなと思ってくれたらよいです」と話していました。
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