小児救急電話相談、翌朝まで延長 岡山県、今夏めど

山陽新聞 岡山医療ガイド
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 小児科医や看護師が夜間に子どもの病気やけがの相談に応じる
「小児救急医療電話相談」で、岡山県は今夏をめどに
新たに深夜(午後11時〜翌日午前8時)の相談を始める。
現在、午後11時までの相談時間を延長し、
救急以外の医療機関が閉じている時間帯をカバー。
保護者の不安解消や救急医の負担軽減を図る。

 相談は2004年度から県が県医師会に運営委託して開始。
平日は午後7時から、土日祝日は午後6時からで、
いずれも午後11時まで看護師や小児科医が対応している。
相談件数は右肩上がりで増え、09年度からは年間7千〜8千件で推移。
昨年9月からは電話回線を2回線に増やした。

 県によると、深夜の電話相談は昨年7月時点で
広島、香川県などの21府県が行い、増加傾向。
ニーズは十分あることから県の14年度一般会計当初予算案に、
夜間の相談も含めた委託費や設備費計3433万円を盛り込んだ。

 計画では、深夜に対応できる看護師を多く集めるのが困難なため、
他県でも同様に相談事業を請け負っている民間企業に運営を委託。
現在と同じ「♯8000」または「086―272―9939」に電話をかければ
看護師につながるようにする。午後11時までは従来通り県医師会が運営する。

 県によると、12年度の相談7693件のうち、助言で解決したり、
昼間にかかりつけ医受診を勧めるなどして
救急医療を受診せずに済んだとみられるケースは約76%で、
初期対応として大きな効果があった。

 県医療推進課は「まだ事業自体を知らない人も多いとみられるので、
保健所や医療機関と連携して周知を図っていきたい」としている。
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