第1子は糖尿病に注意? NZの小規模研究示

47NEWS
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 第1子は年下のきょうだいに比べ、糖尿病になるリスクが高い可能性がある。
そんな研究をニュージーランド・オークランド大のチームが
英科学誌サイエンティフィックリポーツに発表した。
対象者は主にヨーロッパ系の50人と少ないので、
より大規模な研究で裏付けられるか注目される。
 チームが調べたのは、体重が重い以外は健康上の問題がない中年男性
(平均年齢45・6歳)で、第1子と第2子が26人対24人とほぼ半々。
体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割った肥満度を示す指数(BMI)は平均27・5だった。
 第1子と第2子の群で、身長と血圧、体脂肪率などに差はなかったが、
体重は第1子の方が平均6・9キロ重く、BMIも1・6ポイント大きかった。
 また、空腹時にブドウ糖を与えて行うインスリン感受性試験の結果、
第1子群の方が、感受性が33%低かった。
インスリンは血糖値を下げる働きをするホルモンで、
感受性が低いと血糖が高い状態が続き、糖尿病になりやすい。
インスリン感受性の低さは、肥満でない中年男性でも高血圧や脳卒中、
がんの危険因子になるといわれている。
 第1子のインスリン感受性の低さや肥満の危険性を示した研究はこれまでにもあったが、
乳児期や10代までが中心で、中年以降の傾向は分かっていなかった。
 どんな仕組みが関与しているのかは謎だが、
チームは出生前の胎内環境の影響があるのではと推定している。
先進国を中心に子どもの数が減り、第1子の割合は増えるので、
その健康上のリスクを理解することは重要だとチームは指摘する。
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