「子供を預けたい」公的サービスまず相談を 埼玉

msn産経ニュース
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 埼玉県富士見市のマンションで横浜市の男児(2)が遺体で見つかり、
死体遺棄容疑でベビーシッターの男(26)が逮捕されてから28日で10日が経過する。
「どうしても子供を預けなければならない」。
こんなとき、信頼性が高く比較的安価に利用できる
公的サービスにはどんなものがあるのか。
自治体の担当者は「まずは声をかけてほしい」と呼びかけている。(佐藤祐介)

 富士見市の事件では、母親(22)がインターネット上の
ベビーシッター仲介サイトで預かってくれる人を探していた。
ただ、この方法は業者の信頼性を確認しにくく、
事件をきっかけに厚生労働省も利用に注意を呼びかけている。

 ■一時預かり395カ所

 県内で、一時的に子供を預かるサービスを実施している
公立・私立の認可保育所は計395カ所ある。
受け入れは保育園が開いている平日の日中がほとんど。
原則として事前に各保育園で面談・登録し、預ける日を予約する必要がある。
平成25年10月のまとめでは、1日平均1058人が利用している。

 さいたま市の公立保育園9カ所では「緊急保育サービス」として
幼児1人の枠を確保し、保護者の急病など緊急時の受け入れに対応している。

 料金は2歳以下が1日2千円、3~5歳は同1900円で、昨年度は約500人が利用した。
こちらは事前登録の必要はない。
ただ「実際には事前に面談し、予約する人がほとんど」(市担当者)という。
アレルギーの有無など子供の体質や性格を前もって把握していた方が、
より安全に預かることができるからだ。

 川口市では5カ所の公立保育園で緊急受け入れを実施。
1歳1カ月以上で歩行できることが条件。
食事代を含め1日2850円で利用できる。

 ただ、いずれも利用の混雑状況は行政側で把握できていないため、
早めに予約した方がよさそうだ。

 その他、川越市では5カ所で受け入れ、1日最大1800円。
熊谷市では公立での受け入れはないが、私立で1日2500~4千円となっている。

 ■認可保育所で宿泊不可

 富士見市の事件では、男児は2泊の予定でベビーシッターに預けられていた。

 横浜市は、宿泊を含む保育サービスとして
「24時間型緊急一時保育事業」を2カ所の認可保育所で実施している。
1時間400~700円(24時間の上限は1万円)で、原則3日以内まで預けられる。

 しかし、県少子政策課によると、
県内で宿泊できる保育サービスを行っている認可保育所はない。
宿泊が必要な場合は、認可外保育施設の一つ
「ベビーホテル」(県内39カ所)に預けることになる。
認可外保育施設の利用料金は各施設が独自に決め、
公的資金の投入も一部しかないことから、
保育料はやや高額になるケースが多いという。

 同課の担当者は一時預かりについて「受け入れ状況にもよるが、
信頼性の高い公的施設を紹介できることもある。
困ったときには声をかけてほしい」と話している。
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