放射能 わかりやすく解説 八王子の市民団体、子ども向け小冊子発行

東京新聞
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 八王子市で、市民が持ち込んだ食品の放射線量を測定している
ボランティア団体「ハカルワカル広場」は、
子ども向けに放射性物質の基礎知識を解説した小冊子
「放射能ってなんだろう?」を発行した。
会員に無料配布しているほか、切手代(百円)を負担すれば希望者にも郵送する。 
(村松権主麿)

 広場は二〇一二年、前年の東京電力福島第一原発事故の影響を調べるために設立。
昨年、線量が高くなりやすい場所を知るための「親子測定体験」を市内で二回開き、
それぞれ約三十人が参加した。
西田照子共同代表(66)は「測定体験に参加しなくても、
子どもがホットスポットの存在や、放射性物質の怖さを知り、
自分で考え、身を守れるようにしたかった」と冊子作成のきっかけを語る。

 冊子の内容は、子どもが理解しやすいようにイラストを使い、
「ハカルちゃん」という女の子に「ワカル先生」が説明する形で進行。
放射性物質を擬人化した「怪人ラジ男」が登場し、
ボールや小石に例えた放射線を投げ、性質を解説する。

 先生は、雨どいの下や側溝の近くなどは放射線量が高いことや、
野菜の土はよく落とし、汚染された食品を食べないよう注意。
放射性物質の健康への影響について「よくわかっていない部分が多い」としながら、
「被害が起きてからでは遅いので、できるだけ被ばくを減らす努力をしよう」と呼び掛ける。

 冊子は、生活協同組合パルシステム東京の助成を受けて一万部を作成。
参考資料として、ハカルワカル広場が土や食品の放射線量を測定した結果の表や
グラフも掲載している。
希望者は、ハカルワカル広場のホームページ(HP)で送付申し込みの手続きをし、
送料として百円分の切手を送る。
HPからPDF版のダウンロードもできる。
問い合わせは、同広場=電042(686)0820=へ。
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