写真やぬいぐるみ…赤ちゃんの思い出残すサービス広まる

msn産経ニュース
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 ■ベビー服でぬいぐるみ/等身大に写真撮影

 赤ちゃん時代の思い出を残すさまざまなサービスやアイデアが広まっている。
ベビー服をぬいぐるみにしたり、赤ちゃんの等身大の写真を残したり…。
思い出の残し方は人それぞれだが、
いずれも子供への愛情と幸せを願う心が込められている。(村島有紀)



 ◆捨てられない

 東京都渋谷区の「エンパシージャパン」((電)03・6721・1588)代表、
渡辺香代子さん(42)は昨年末から、2枚のベビー服をリメークして作ったぬいぐるみ
「ロンパースベア」(9200円、税別)の販売を始めた。
自身も3歳の子供がおり、赤ちゃんのときに着ていた
ロンパース(上下つながったベビー服)をぬいぐるみにして、
いつも目にすることができる場所に置けることを思い立った。
国内ではオーダーメードでぬいぐるみを作る工場などはなく、
手芸専門のインターネット掲示板に思いをつづると、
人形作家から「お手伝いしたい」との返事。
こうして手作りのクマのぬいぐるみの制作販売が始まった。

 これまでに約50件の申し込みがあり、
品物を受け取った人からは「ぬいぐるみを置くようになり、
家の中が明るくなった」と感謝の手紙も多い。
娘の結婚式のプレゼントにしたいという依頼もあった。

 渡辺さんは「思い出の残し方は人それぞれですが、
赤ちゃんのときの思い出は特に強い。
捨てることができずにロンパースを大事に取っている方も多いと思う」と話す。

 ◆爪もしわも

 等身大の赤ちゃんを写真として残すサービスもある。
4月にオープンした世田谷区のフォトスタジオ「フィッシュ・フォト」((電)03・3702・7190)。
住宅街にあり、リビングにダイニング、撮影用のスタジオに分かれ、
自宅にいるようにリラックスしながら撮影できる。

 ハイハイができるようになる前の赤ちゃんが対象で、
子宮の中をイメージして背景は黒にした。横になっている赤ちゃんを上から写す。
出来上がりの写真を壁に飾ると、まるで宇宙空間を遊泳しているようにも見える。
爪やしわまで詳細に撮影し、修正は一切行わない。
100カットの撮影と等身大のプリント写真1枚などで費用は3万5千円(6月1日~)。
これまでに約100件の撮影申し込みがあった。

 所属する3人の写真家も全員が子育て中。
「産院を退院後、そのまま撮影に来た赤ちゃんもいます。
まるで、哲学者のような大人びた顔をするのは生後1カ月まで。
撮影のタイミングはそれぞれですが、一生の記念になるものを残したい」と、
代表の笹屋耕二郎さん(39)は話している。

 このほか、赤ちゃん時代の思い出を残すサービスは
赤ちゃんの毛を使った赤ちゃん筆、子供を主人公にしたオーダーメードの絵本などもある。
祖父母からの依頼も多く、少子化を背景にこだわりのプレゼントとしても人気を集めている。
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