【岡山県】 少子化は経済的理由

YOMIURI ONLINE
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 ◇県民意識調査

 ◇「子育て費・保育料値下げを」

 県内で理想とする子どもの数より実際の人数が少ないとする子育て世代の半数超が、
その理由に「経済的負担の大きさ」を挙げていると、
県の実施した結婚や子育てに関する県民意識調査でわかった。
求める支援や保育所への要望を聞く項目でも、
子育て費用の軽減や保育料の値下げを求める声が最も多く、
県は「結果を分析し、少子化対策で必要な施策を考えたい」としている。(安田弘司)

 調査は、今年度が最終年度となっている子育て支援対策を進めるための
5か年指針「岡山いきいき子どもプラン2010」の改定を前に、今年1月に実施。
保育所~小学3年の子どものいる世帯に対する文書での調査(回答数1503)と、
20~49歳の一般男女を対象としたインターネット調査(同1599)に分けて行われた。

 子どものいる世帯に理想の子ども数を尋ねたところ、
「3人」が最多の54・1%で、「2人」の34・7%が続いた。
「1人」と答えた世帯は「4人」(6・5%)、
「5人以上」(1・7%)より少ない1・3%で、平均は2・73人。
一方、実際(予定含む)の子ども数は「2人」が最多の43・1%で、
「3人」が25・2%、1人が6・6%となっており、平均は2・35人だった。

 理想の子ども数より実際は少ないとする710世帯に対し、
理由を聞いた項目(複数回答)では、
52・4%が「子育てにかかる経済的負担が大きい」と回答。
「仕事と子育ての両立が難しい」(35・5%)、
「子育てに対する心理的・肉体的負担が重い」(29・3%)を挙げた世帯も多かった。

 また、「子育て支援に求めるもの」(複数回答)として、
69・9%が「費用の軽減、支援」とした。
保育所を利用している世帯の要望で最多は、
「保育料を安くしてほしい」で60・9%に達しており、
経済的負担が少子化の大きな要因であることが浮き彫りになっている。

 独身を含む一般男女に少子化の原因を尋ねた項目(同)でも、
「結婚年齢が高くなっている」の54・8%を、「仕事と子育ての両立が難しい」
「子育てにお金がかかりすぎる」がそれぞれ48・5%で追った。
また、その対策(同)については、59・7%が「経済的負担の軽減」とし、
「働き方の見直し、仕事と子育ての両立」「保育サービス等の充実」が続いた。

 一方、独身の理由を尋ねた項目もあり、
20~34歳の独身では「適当な人とめぐり合えない」
「異性の交際相手はいない」とする回答が目立つ反面、
結婚したいかどうかを聞く項目には「理想の相手が見つかれば結婚したい」
「ある程度の年齢までに結婚したい」との回答が、合わせて半数を上回る結果となった。

 県子ども未来課の担当者は「少子化に歯止めを掛ける具体的な方策が見えた。
新指針を作成する一方、独身世代の出会いづくりや、
子育て世代の負担軽減などに効果のある取り組みを迅速に進めたい」と話した。
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