「子ども生まれても職業」初めて半数超

NHK NEWS WEB
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NHKが40年前から行っている調査で、
女性が結婚して子どもが生まれても職業を持ち続けたほうがよいと考える人が増え、
初めて半数を超えたことが分かりました。

NHK放送文化研究所は国民の意識の変化を探る「日本人の意識」調査を
40年余り前の昭和48年から5年ごとに行っています。
最新の調査は去年10月、全国の16歳以上の5400人を対象に個人面接法で実施し、
およそ57%に当たる3070人から回答を得ました。
この中で、結婚した女性が職業を持ち続けることについて尋ねたところ、
▽「家庭を守ることに専念したほうがよい」と答えた人が11%、
▽「子どもができるまでは職業をもっていたほうがよい」という人が31%だったのに対し、
▽「子どもが生まれてもできるだけ職業を持ち続けたほうがよい」と答えた人が56%となり、
初めて半数を超えました。
育児と職業の両立が望ましいとする回答は、
40年前の最初の調査では最も少ない20%でしたが、
その後、増え続けて平成10年の調査からは最も多くなり、
今回は前回より8ポイント増加しました。
一方で、結婚に関する質問では、「必ずしも結婚する必要はない」と答えた人が63%、
「結婚しても必ずしも子どもを持たなくてよい」という人が55%となり、
いずれも同じ質問がある過去5回の調査で最も多くなりました。
女性の社会進出などに詳しい首都大学東京の江原由美子教授は
「育児と職業の両立を過半数が支持したということは個人の自由や趣味の問題ではなく、
働く女性が必要だと社会が選択した結果と言える。
社会や企業はそれを実現できる環境を提供する義務があり、
そうした流れを後押しする調査結果だ」と話しています。
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