結婚・育児情報 アプリで発信 豊島区が女性減対策

東京新聞
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 東京二十三区で唯一、若い女性の減少で消滅する可能性があると、
有識者でつくる「日本創成会議」から指摘された豊島区は
二十三日、新たな子育て支援策「としま鬼子母神プロジェクト」を発表した。
助産師の家庭訪問や支援情報アプリの開発など、
結婚から育児まで切れ目ない対策で女性に選ばれる街を目指す。 

 安産と子育ての神で知られる区内の「雑司が谷鬼子母神」にちなんだ。

 事業の柱の一つが「子育てごようきき」。助産師が家庭を訪ね、
子育て環境の改善を助言し、支援機関を紹介する。
アプリは結婚から出産、育児に関する情報を発信。
女性が人生設計を考えられるように専門職が相談に応じる事業や、
出産や育児を地域ぐるみで考えるセミナーも開催する。

 若い女性の意見を施策に反映させる会議も設け、
七月十九日に「100人女子会」を開く。
区内在住・在勤の女性がカフェのような気軽な雰囲気の中、
暮らしやすい街を語り合う。

 区はプロジェクト費約千五百万円を六月議会の補正予算案に計上した。
高野之夫区長は「人口問題は都市政策そのもの。
安心して産み育てられる社会に向け、きめ細かい支援を提供したい」と語った。

 <消滅可能性都市> 
日本創成会議が5月に発表した推計で、
地方から大都市への人口流出が続けば2040年までに
20~30代の女性が10年との比較で半分以下(減少率50%以上)に減るとされた自治体。
社会保障の維持が難しくなり自治が滞る。
全国896自治体に上り、豊島区は50・8%で消滅の可能性を指摘された。
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