子どもの「ヘルパンギーナ」急増、過去10年間で最多

TBS NEWS i
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 24日、日本列島は全国的に高気圧に覆われ朝から気温が上昇しました。

 東京都心は最高気温34.6度と今年最高の暑さを記録。
また、全国58地点が35度を超える猛暑日、558地点が30度を超える真夏日となり、
今年最多を記録しました。
気象庁は、こまめに水分補給をするなどして
熱中症に十分注意するよう呼びかけています。

 こうした中、急増しているのが子どもの夏風邪です。
都内のクリニックには、多くの親子連れが診察に訪れていました。
1歳7か月の女の子の診断結果はヘルパンギーナ。
この時期、子どもがかかりやすい夏風邪の一種です。

 「(娘は)何も食べないで、きのうも夜中、何回も起きた」
(娘がヘルパンギーナと診断された母親)

 ヘルパンギーナは、エンテロウイルスによる感染症。
主に咳やくしゃみによる飛まつ感染や子ども同士の触れ合いなどによる
接触感染でうつります。患者の中心は6歳以下の子どもで、
38度以上の急な発熱や口の中に水泡ができるのが主な症状です。

 24日、東京都が今月20日までの1週間に報告された患者数を発表しました。
すると、1医療機関当たり9.9人と去年最も多かった時期の
倍以上に急増していることがわかりました。
これは過去10年間で最も多い数で、
警報を出す基準の6人を超えるほどの大きな流行となっているといいます。

 粂川院長は急増している理由の1つに、
ここ最近、ヘルパンギーナの大きな流行がなく、
子どもの免疫力が落ちているのが原因ではないかといいます。

 「喉が痛かった」(1か月前にヘルパンギーナにかかった女の子)
 「喉が痛いためにご飯が食べにくいという方が数多くいる。
喉越しのいい物を少しでもとる、あと水分をしっかりとる。
こういったことが脱水予防に大事」(杉並堀ノ内クリニック小児科 粂川好男 院長)

 症状は1週間程度で治まるといいますが、粂川院長によりますと、
重症化した場合、脳炎などを引き起こす可能性があるといいます。

 東京都は予防のポイントとして、こまめな手洗いを習慣づけることや
症状が治まった後も便などにウイルスが含まれているため、
トイレの後やオムツを替えた後の手洗いを徹底するよう呼びかけています。
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