「命を大切する教育」検証へ

NHK NEWS WEB
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長崎県佐世保市で高校1年の女子生徒が殺害された事件を受けて、
長崎県教育委員会は臨時の会合を開き、
出席者からこれまで取り組んできた
命を大切にする教育で何が不足していたかを
検証する必要があるといった意見が出されました。

臨時の教育委員会は午前9時から長崎県庁で開かれ、
初めに亡くなった女子生徒に黙とうがささげられたあと、
野中彌三委員長が「これまでも子どもの心に向き合う教育や
命を大切にする教育に取り組んできたにもかかわらず、
このような事件が起きたことは悲しく残念でなりません」と述べ、
早急な対策を取る必要性を強調しました。
長崎県では平成16年に、今回と同じ佐世保市で
小学6年生の女子児童が同級生に殺害される事件が起きて以降、
「命を大切にする心」を育む教育に力を入れてきましたが、
非公開の協議では、委員から「これまでの取り組みの検証が必要だ」
などといった指摘が出されたということです。
終了後、教育委員会の木下忠教育次長などが会見し、
「これまでの取り組みが十分ではなかった」などと述べて、
改めて再発防止策を検討していく考えを述べました。
長崎県教育委員会は31日と来月7日に、
県内の高校や小中学校などの校長を緊急に集めた会合を開いて
命や心の教育の指導方法について話し合うことにしています。

心のケアなど対応へ

この事件を受け、文部科学省は、ほかの生徒たちの心のケアなど
今後の対応を検討するため、担当職員を長崎県教育委員会に派遣することを決めました。
派遣されるのは、児童生徒課の課長補佐と調査官の2人です。
29日午後に県教育委員会を訪れ、これまでの状況について報告を受けるとともに、
生徒の間に動揺が広がっていることから
今後の心のケアなど対応を検討することにしています。
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