「命大切にする教育」生かせず衝撃

NHK NEWS WEB
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高校1年の女子生徒が殺害された事件が起きた長崎県佐世保市では、
10年前にも小学生が同級生に殺害される事件が起きたことから、
県や市の教育委員会が命を大切にする教育に力を入れてきました。
それだけに今回の事件で教育関係者は衝撃を受けています。

10年前の平成16年6月、佐世保市の小学校で6年生の女の子が
同級生に殺害される事件が起きました。
この事件以来、佐世保市は命を大切にする教育に力を入れ、
事件のあった6月を「いのちを見つめる強調月間」として
市立の小中学校で命の大切さを考える授業や集会を行ってきました。
さらに、子どもどうしのトラブルが事件に発展しないようトラブルの情報をパソコンに入力し、
学校の教師全体で共有する「児童生徒理解支援システム」を導入して
指導に役立ててきました。
こうした「命を大切にする心」を育む教育に力を入れてきたにもかかわらず
今回の事件が起きたことで、県や市の教育関係者の間には衝撃が広がっています。
長崎県の池松誠二教育長は「過去の痛ましい事件を受け、
地域全体で子どもたちを育んでいこうと取り組んできたなかで、
事件が起きたということは、われわれの気持ちや教育が
子どもたちの心まで届いていなかったのかもしれない」と話し、
関係者の意見を聞いて新たな再発防止策を検討する考えを示しました。
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