最大級津波で2860の学校・幼稚園が浸水 文科省調査 備え「検討中」1066校に上る

日本経済新聞
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 南海トラフ地震や首都直下地震などで最大級の津波が発生した場合、
浸水する可能性がある公立学校・幼稚園は全国に2860校あることが
28日、文部科学省の初めての調査でわかった。
避難階段を設置するなどの対策は1066校(37%)が「検討中」としており、
安全が確保されていない恐れがある。

 都道府県教育委員会を通じ、各自治体のハザードマップなどで
最大級の津波が到達する地域にある学校・幼稚園数と対策状況を調べた。
調査は今年5月時点で、避難訓練などソフト面の対策は調査対象としていない。

 浸水が想定される2860校は、学校・幼稚園全約3万9千校の7%にあたる。
小学校が1442校で最も多く、中学校671校▽幼稚園417校▽高校276校――などだった。
都道府県別では、大阪(250校)や沖縄(215校)が多かった。

 津波への備えは1290校が「従来の施設で安全性が確保されている」とし、
306校が「対策を実施済み」と答えた。
対策の内容は避難階段の設置(190校)が最多だった。
今後、対策を講じる予定の学校・幼稚園も169校あった。
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