赤ちゃんポスト、防犯カメラには慎重 慈恵病院「逆効果かも」 [熊本県]

西日本新聞
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 親が育てられない乳児を預かる慈恵病院(熊本市西区)の
「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」に
生後間もない男児の遺体が遺棄された事件で、
母親(31)が死体遺棄罪で24日に起訴されたことを受け、
同病院は28日、記者会見を開いた。
蓮田太二理事長は、県警から防犯カメラの設置を提案されたことを明らかにした上で
「防犯カメラの設置で、お母さんたちが、
ゆりかご以外に置いて帰る危険性があり、逆効果を生むかもしれない」と述べ、
設置を検討するものの慎重な姿勢を示した。

 病院によると、3日午後8時半ごろ、赤ちゃんポストの保育器に
子どもが預けられた時に鳴る警報音がしたため、
看護師が駆け付けると、車の日よけカバーに包まれた乳児の遺体が置かれていた。
すぐに警察と児童相談所へ連絡した。

 起訴された母親について、蓮田理事長は
「妊娠中に電話相談があれば、無事に赤ちゃんを
出産できたかもしれないと思うと残念」と述べた。
赤ちゃんポストの運用に関しては
「(預ける人の)匿名性は(今後も)重視していく」と強調した。
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