震災遺児ら育てる「子どもの村」完成・仙台

河北新報
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 東日本大震災で親を失った遺児らを里親らが
家庭的な環境で育てる施設「子どもの村東北」が仙台市太白区茂庭台に完成し
30日、記念式典が現地で行われた。
すでに2組3人の里親が内定しており、
2015年1月以降に子どもの受け入れを始める。
 式典には関係者約60人が出席。
運営するNPO法人「子どもの村東北」(青葉区)の飯沼一宇理事長は
「この場所で子どもたちを幸せに育てていこうと思う」と決意を述べた。
 子どもの村は震災遺児のほか、虐待や貧困などの理由で
親と暮らせない子どもを児童相談所を通じて預かり、
専門の研修を受けた里親が村内の一戸建て住宅で育てる。
 法人は市有地約6000平方メートルを借り、
住宅3棟と事務棟「センターハウス」を整備。
住宅は白を基調とした外観で、広いウッドデッキを備えるなど開放的な造り。
最終的に5棟に増やす計画だ。
 建設費は約2億7500万円で、大半を寄付金で賄う。
1期工事分の約2億3000万円は確保のめどが立ったが、
2期工事の建設費や運営費が確保できておらず、
法人は引き続き協力を呼び掛けている。
 子どもの村は、国際NGOが中心となって世界各地で開設する。
国内では10年に開設された福岡市に続いて2カ所目。
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