子どもの幸福度、福井県が日本一 健康、教育、豊かさで高評価

福井新聞
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 福井の子どもの幸福度も日本一―。
慶応大などの研究チームが22日発表した
47都道府県の「子どもの幸福度に関する計量分析」調査で、
福井県が全国1位になった。
五つの項目のうち「健康」「豊かさ」でトップ。教育でも2位だった。
福井県は「日本総合研究所」(東京)による
都道府県別の幸福度ランキング(2014年度版)でも1位になっている。 

 厚生労働省が今年7月に発表した子どもの貧困率が
過去最悪の16・3%になるなど深刻化する中、
「子供の貧困対策に関する大綱」が8月に閣議決定された。
子どもの貧困を含めた幸福度に対する注目度が増しているため、
同大などが初めて実施した。

 既存の統計データ(74指標)を用いて分析。
「健康」「地域・家族」「安心・安全」「教育」「豊かさ」の5項目で指標の数値を算定した。
子どもは義務教育が終了する15歳以下と定義した。

 福井県は、小学校男女ともに体力合計点が1位、
中学校男女はともに2位。さらに2500グラム未満の出生数が少ないことなどが加味され
「健康」部門は1位となった。
「豊かさ」部門でも、子どもが育つ環境に影響する大人の指数でみると、
正規就業者率や世帯預貯金残高などが高く1位だった。

 算数や数学、国語などの平均正答率が全国上位を占めた「教育」部門は2位。
「全国学力・学習状況調査」での家庭環境や
地域参加に関連する質問への回答などを基にした「地域・家族」部門は5位、
交通事故発生件数や刑法犯総数認知件数などのデータを用いた
「安心・安全」部門は11位だった。

 福井県は都道府県で唯一、74の指標全てで上位を占めた。
研究代表者で慶応大法学部の小林良彰教授は
22日、東京都内で開かれた「子どもの幸福度」シンポジウムで
「全ての項目でレベルが高かった福井県を参考に、
各都道府県が競い合って幸福度を高め、全体の底上げにつながれば」と話した。
西川知事は「高い評価をいただき非常に光栄。
子育てや教育面で、今後も全国をリードできるような施策を進めたい」と意欲を述べた。

 今回の調査では富山が2位、石川が4位、
新潟県が5位で北陸が上位を独占した。3位は秋田県。
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