手で顔や頭を触る頻度 幼児は1~2分に1回

産経ニュース
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 風邪やインフルエンザは、口や鼻、目からウイルスが侵入することで引き起こされます。
せきやくしゃみによる飛沫(ひまつ)感染が多いとイメージされがちですが、
ウイルスの種類によっては手指を介した接触感染の方が多い場合もあります。

 手のひらには細菌やウイルスなど多くの微生物が付着しています。
幼児は指を口にくわえたり、手で目をこすったりすることが多く、
手から細菌やウイルスが体内に入る機会が多いといえます。
そこで、幼児がどのくらいの頻度で顔や頭(髪の毛)を触っているのか調べてみました。

 対象としたのは、6歳女児▽5歳男児▽4歳男児▽2歳女児-の男女4人。
検証場所は住宅のリビングとしました。玩具で遊ぶ▽テレビを見る▽食事をする
-などしている際の幼児の様子を4時間観察し、顔や頭を触る回数を数えました。

 その結果、触った回数が多かったのは、
6歳女児(283回)▽2歳女児(158回)▽4歳男児(147回)▽5歳男児(123回)-の順でした。
触るペースはどの子供も1~2分に1回で、
かなり高頻度で顔や頭に触れていることが分かりました。
触れる頻度が最も多かったのが頭で、次が口でした。
その他の部位は子供によって異なりました。

 4人の中で最も顔や頭に触れる頻度が多かった6歳女児は髪の毛が長く、
髪をかき上げたり、鼻の周囲を触ったりするのがクセになっているようでした。

 実験から分かるように、幼児は手を頻繁に口に近づけます。
手で顔を触らないようにするのは風邪やインフルエンザの予防対策として有効ですが、
これを幼児に強制するのは難しいでしょう。そこで重要なのは手洗いです。

 屋外では不特定多数の人が触れたさまざまな物から風邪の病原体を拾ってきます。
帰宅時には、せっけんでよく手洗いし、病原体を取り除きましょう。
手指用の消毒剤を併用することも有効です。

 実験では幼児たちが口に触れる動作は食事中に多くなる傾向にありました。
食事前の手洗いを実践するようにしましょう。
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