子供の人工心臓、基準緩和…移植待ち女児死亡受け

yomiDr.
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 大阪大病院などが臨床試験(治験)を進めている
国内未承認の子ども用補助人工心臓について、
厚生労働省が治験の使用基準の緩和を認めたことがわかった。

 心臓移植の待機登録者にしか装着を認めないなどの厳しい基準を、
「登録前でも医師の判断で装着できる」とした。
大阪大病院で今月、心臓移植を希望していた女児が
この補助人工心臓を使えないまま亡くなったことなどを考慮したという。

 独社製の補助人工心臓で、重い心不全などを患う小児が、
移植を受けるまでの間、心臓の機能を補助する。
海外では約20年前から使用されている。
国内では大阪大病院と東京大病院で2012年から治験として6人に使われている。
ただ、治験参加は心臓移植の待機登録が条件で、
別に重い病気があると使えなかった。

 厚労省は今後も、現行基準のために独社製の装着手術を
すぐに受けられないケースが続く可能性があるとして、
「人道的見地」から治験基準の緩和を認め、大阪大病院と東大病院に伝えた。

 女児の家族は読売新聞の取材に対し、
「親としては、自分の子どもも助かってほしかったが、
娘と同じ思いをする子どもや家族の方がいなくなると思うと、
大変うれしい気持ちです」と話した。
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