スマホで子どもを遊ばせる……乳幼児の保護者の3人に1人

livedoor NEWS
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 市場調査会社のイードは、乳幼児の保護者を対象に
「子どもと睡眠」について調査した。
その結果、子どもをあやす時、遊ばせる時にスマートフォンや
タブレットを使う保護者は約3人に1人、32.5%いることが明らかになった。

 スマートフォンやタブレットが普及するにつれ、
これらモバイル機器と子どもとの関係、
とくに子どもの睡眠への影響について重要視されるようになった。
こうした状況の中、イードは調査を実施。
調査はインターネットで、2014年12月3~8日に行なわれ、
0~3歳児の保護者317人から有効回答があった。

 「子どもをあやす時、遊ばせる時に使っているもの」(複数回答)で
いちばん多かったものは「テレビ」で61.4%、
次いで「ぬいぐるみ、人形、フィギュア」、「積み木、ブロック、パズル」、
「スマートフォン、タブレット」の順となった。

 「スマートフォン、タブレット」の使用は、
0歳で15.0%、1歳で26.4%、2歳で52.2%、3歳で43.4%。
選択肢9個中では各年齢でいずれも7位前後になっている。
2歳から使用する割合が増えるものの、
あやしたり遊ばせたりするときに使うアイテムのバリエーションも同時に増え、
順位はあまり変らない。

 「子どもをあやす時、遊ばせる時にスマートフォン、
タブレットで使っているもの」(複数回答)で
いちばん多かったものは「映像(YouTube 動画など)」で、71.9%だった。
ついで「子ども向けアプリ、ゲーム」、
「カメラ、写真」の順。年齢別集計でもこの順番は変らない。

 子どもの睡眠時間は、全体では「10時間」が32.5%で最多。
月例・年齢別に見ると0~5ヵ月、6~12ヵ月未満では「12時間」、
1~3歳では「10時間」がそれぞれ最多となっている。

 モバイル機器と子どもの睡眠との関係に注目が集まる中、
たとえばアートチャイルドケアは昨秋、
乳幼児の健やかな成長を守るため
「乳幼児の携帯情報端末利用についての緊急提言」を行なっている。

 熊本大学名誉教授の三池輝久先生も著書
(『子どもの夜ふかし、脳への脅威』集英社新書、2014年)の中で、
脳の生活リズムの重要性を解く。
三池先生は「1歳半から就学前までの子どもの睡眠障害の条件」として、
「夜間の基本睡眠時間(9~11時間)が不足している」
「日によって入眠時間と起床時間が90分以上、
著しくばらついている」などをあげている。

 そして三池先生の研究で、「睡眠障害が起こると、
体内時計の混乱や脳機能の低下から『小児慢性疲労症候群』を発症」
することがわかったという。
「いわゆる『不登校・ひきこもり』の状態になる恐れがある」。

 「睡眠は子どもの『脳を創り、その働きを育て、守る(維持する)』大切な時間です。
夜間の基本睡眠時間、リズム・質、時間帯を整えることが大切で、
『ただ眠りさえすればよい』という単純な問題ではありません」
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