津波で犠牲の女子児童に卒業証書

NHK NEWS WEB
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福島県内のほとんどの公立小学校で卒業式が行われるなか、
南相馬市の小学校では、東日本大震災の津波で亡くなった
当時2年生だった女子児童に卒業証書が贈られました。
南相馬市の大甕小学校では、通っていた男女5人の児童が4年前の津波で亡くなりました。
ことし卒業を迎えたのは、当時2年生だった児童たちで、
23日は19人の卒業生やその保護者などが出席して、
体育館で卒業式が行われました。
そのあと、6年生の教室に場所を移してもう1つの卒業式が行われました。
出席したのは、津波で亡くなった当時2年生だった
上野永吏可(えりか)さんの父親の敬幸さん(42)と母親の貴保さん(38)、
それに永吏可さんの妹の倖吏生(さりい)ちゃん(3)で、
星国央校長から両親に卒業証書が手渡されました。
また、クラスメイトからは永吏可さんに宛てた手紙も贈られ、
敬幸さんは涙をこらえながらお礼を述べていました。
敬幸さんは、「娘を忘れずにいてくれてうれしかった。
永吏可にはおめでとうと言ってあげたい」と話していました。
また、貴保さんは、「同級生の姿を見て、娘もこんなふうに大きくなったはずだったと思うと、
成長を見届けてあげたかった。
クラスメイトには、永吏可のことを覚えていてもらいたい」と話していました。
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